父のこと
父が生きていたら今年66歳
命を絶ったのは57歳でした
亭主関白、怖い、うるさい、酒乱(飲んだら暴れる)、自分勝手、反抗したら殴られる、ひょうきんな一面も・・・そんな父親だったのです
不思議なのですが
いなくなると優しかった父の記憶しか出てこないんですよね
ほんとに・・
*
自殺とは無縁だと思っていた父
当時は「鬱状態」であることさえも家族はきちんと理解していませんでした
またお父さんのわがままが始まったと・・
なぜなら
父は自営業と農業をやっており仕事があるときと無い時の差が激しく
自分勝手に仕事を休んで1日中寝ていることも普通によくありました
大きな金額の買い物をするときは母に相談せずに勝手に契約してきたり
家族が反対してもそれを受け入れるような父ではなかったのです
俺のすることに口出しするな、そんな父でしたから
家族はそんな父についていくしかありません
自分の好き勝手に生きている、という印象しかもっていなかったのです
もしかすると父は父なりに考えていたのかもしれませんが
(亡くなってから8年後、ある方法で父の心を知ることとなります)
結局、お金の工面で苦労していたのは母でした
姉、姉、私、弟の4人兄弟
私と姉2人は結婚して外に出ていたので父の状態が正直よくわからず
母に会うたびに、もう別れたい、辛いと言っていましたから
私たち子どもは自立しているし
「お母さんが辛いなら離婚したらいいよ」と話していたんです
これまでの父の自分勝手な行動と、躁鬱状態の行動が重なっていたこと
(引きこもったり大きな買い物をしたり)
しばらく引きこもるとすぐに元気になっていつもの父に戻るので
鬱という病気をきちんと理解していなかった私たちにとって
「いつものこと」で済ませてしまっていたのです
今振り返ると、当時は「躁鬱」という言葉を知らず
父が亡くなってからもしかしたら父は「躁鬱状態」だったのでは?
と知ることとなるのです
それを知らなかったが故に家族は
父は自分勝手に引きこもって、自分勝手に元気になって大きな借金をしてくる・・くらいにしか考えていなかったのです